益子舘

  • APAホテル
益子舘ニュース

3年に一度の益子「土祭(ヒジサイ)」


益子を知る 3年に一度の土祭(ヒジサイ)開催

3年に一度、益子の町で行われる「土祭(ヒジサイ)」。2015年に続き4回目の土祭が9月15日(土)から30日(日)まで16日間にわたり開催されています。
今回のテーマは「土と益子 -この土地で共に生きる-」です。


「益子の風土、先人の知恵に感謝し、この町で暮らす幸せと意味をわかち合い、未来につなぐ。」という土祭には「何」があるのか、今回は2日目となる16日に益子の町を歩いてきました。

007
2009年に開催された第一回目の土祭は、2005年に作られた「ましこ再生計画」に基づいて企画されたものでした。「窯業と農業の町として、足元の土を<命を循環させるすべての原点>として捉え直し、感謝をし、そこから新しい暮らしのあり方を見出していこう」という主題のもと大塚町長をはじめ町職員と町民との協働の体制により企画運営されました。そして今回は4回目。益子町の土、風土、先人の知恵に感謝する祭りである土祭において、全ての源である「土」に比重をおくことと、町民全員が益子町という土地に関わりをもって共に生きていることを土祭を通して再確認するために、土祭2018のテーマは「土と益子 -この土地で共に生きる-」となったということです。土祭では町内各所の「ツボ」と言える会場にアート作品を展示し、来場者にとっては町内の隠れた観光資源の再発見・再認識の機会となっています。会場選定を通し、地域の歴史や文化、資源を掘り起こし「益子ならではの文化」を問い続けながら開催されている企画です。
(参考:土祭ホームページ・ガイドブック)

益子町の各地で今まで益子地区の土舞台・土祭広場で行われていた土祭も今回は田野地区にある道の駅ましこや七井地区の真岡鐵道七井駅周辺など益子町全体で繰り広げられ、各地で様々なワークショップや展示、トークイベントなどのプロジェクトが行われています。

001

開催初日となる15日は益子で予定されていた「夕焼けバー」も開催中止となるあいにくの空模様でしたが、16日の日中は残っていた夏がもう一度顔を出したような蒸し暑さのある日となりました。益子の町も日傘をさしたり帽子をかぶったりタオルを片手に歩いている人も。

まずは城内坂の一角にある総合案内所に立ち寄り「ガイドブック」を購入。このガイドブックはパスポートにもなっており、受付スタッフがいる展示やイベントへの参加にはこのガイドブックが必要となります。(「手仕事村」や「夕焼けバー」、「食プロジェクト」、および関連企画は、パスポートのご提示なしでお楽しみいただけます。)土祭を楽しむならば、このガイドブックはぜひ持っておきたいもの。各地区ごとに分かれたマップにはアート展示や地域プロジェクトのほかに駐車場やお手洗いガソリンスタンドなどの情報も掲載されています。またガイドブックには開催場所日程ごとのプログラム一覧や各アート展示についての紹介ページもあり作家の思いをより深く感じとることができます。

今回はこのガイドブックを頼りに春・秋に行われる益子の陶器市でもなじみのある城内坂を中心にアート作品を鑑賞しながら散策してきました。

005 【VASE-空を抱える象もしくは器- 藤原彩人】

アート展示を目当てに各所を歩いていると、普段この町の風景を見ているようで「見ていない」ということに気づかされます。見慣れた風景の中に「アート作品」という非日常があるだけでその場の空気が、そして見方が変わります。そんな「普段の益子」という空間は、「こんな場所があったんだ」「なんだか懐かしいかんじがするなぁ」といった感覚とともに、より生き生きと作品自身を輝かせているような感じがします。

006 【そにどりの森 古川潤】

そんな空間で見るアート作品は、美術館でアートを鑑賞するのとは少し感覚が違います。「これは何を表現しているのだろう?」とか「アートって難しい」なんていう思考はストップし、ただ「おもしろいな」「美しいな」「ドキドキするな」なんていう感覚が身体を走りました。そういった感覚は「正解」ではないかもしれませんが、「アート」に対する敷居がとても低くなり「ただその場所を空気を楽しめた」という感じがするのです。

003
【生成変容するかたち 生井亮司】

益子をよく知っている方にとっては、何か「新しい発見」があるのが土祭なのかもしれません。普段見慣れた風景の中に何か新しいものを発見したり、新しい何かを感じたり、もしくは新しい自分に出会うかもしれません。もちろん、益子にあまりなじみの無い方でも土祭は楽しめます。益子を知らない方にとっては、アート作品を通して見る益子の風景が、日常とは離れ心を癒してくれるかもしれませんし、何か懐かしさをおぼえるかもしれません。きっと何かしらの「発見」がそこにはあります。

004 【益子在住24年というKINTAさんの作品「益子の土による益子の心象風景」】
益子の最東、最西、最南、最北の土で益子の心象風景を描いた作品。とても力強くそして優しかったです。

今回は3連休2回を含む今回の土祭。土日祝を中心にトークショーやコンサート、ワークショップや様々なプロジェクトが各地区で行われています。土人形作りなど子供も楽しめるワークショップもあり、何より子供たちが走り回れる大きな自然があります。益子と言う土地をきっかけにアートを楽しむ、アートをきっかけに益子を知る、そのどちらがきっかけだったとしても新しい益子を発見する素敵な10数日間になると思います。

002 【Remember the Future douglas black】

ガイドブックにはスタンプラリーの台紙もついているのですが、一日でまわるのはなかなか大変。全部まわると2018年限定商品が頂けるとのことなのですが、あと数か所を残して一日が終わってしまいました。
スタンプのイラストは、それぞれの会場にちなんだモチーフで消しゴム版画で1つ1つ手作りされたもの。益子町山本の「WORKSHOP770の田村香織さん作」だそうです。
かわいい絵柄のスタンプを集めながらゆっくりじっくり何度も足を運んで益子と言う土地を楽しんでみたいですね。


さてこの日は穏やかな夕焼け空に見守られながら、前日には中止となってしまった「夕焼けバー」が開催されました。この日は一日限定で各町の山車が会場前に並び、月の出る夕焼け空に彩りを加え輝いていました。会場は早くから賑わい、たくさんの方が料理やお酒を楽しみながら夕暮れ時をにこやかに楽しんでいました。
夕焼けバーの特徴は「益子の陶器」でお料理を楽しめるところ。会場にはテーブルやベンチがセットされキャンドルが灯され、暮れ行く夕焼けと月明りの下でゆっくりとおしゃべりしながら時を過ごすことができます。この日はちょうど上弦の月となる1日前でほぼ半分となったお月さまが空高く輝きとてもきれいでした。土祭の初回となる2009年に作られた土舞台では各町のお囃子会の演奏が行われ会場を盛り上げていました。土地のものを土地の器で頂くってとても贅沢ですね。欲張って色々なものを食べましたがどれもとても美味しかったです。


008

「夕焼けバー」は益子地区では16日と同じ土舞台・土祭広場にて9月30日(日)に、田野地区では道の駅ましこにて9月23日(日)に、七井地区では真岡鐵道七井駅前にて29日(土)に開催されます。毎週「夕焼けバー」が楽しめるのはこの土祭期間だけかもしれません。次の満月は25日。24日は「中秋の名月」です。23日の夕焼けバーでは満月に近い大きな丸いお月さまに照らされながら楽しい時間を過ごせそうですね。

「土祭をきっかけに益子地区の再発見の旅に、出かけてみませんか?」とガイドブックに土祭の副実行委員長・益子地区委員会リーダーの大塚一弘さんが書かれてていますが、もしあなたが陶器市などで益子に慣れ親しんでいるとしても、まだまだ新しい発見があるのがこの「土祭」です。アート展示を見に行くために歩いた道すがら鮮やかな色のキノコやクワガタにであったり、普段は通り過ぎていたお店やギャラリーに入るきっかけになったり、道に咲く彼岸花の赤が美しかったり、稲穂が首を垂れる田園風景に目を奪われたり...。16日の「夕焼けバー」で土祭実行委員会実行委員長でもある大塚朋之益子町町長も「アートもすばらしいけれども益子の自然も素晴らしいなと思いました」とおしゃっていました。その言葉通り、アートをきっかけに益子の自然や風土を改めて楽しむことができるのが「土祭」です。そしてそれは何か「新しい」というよりは「もともとそこにあったもの」であると感じるところが、伝統と新しいものが融合する益子ならではなのだと思います。過ごしやすいこの季節に、ぜひハイキング気分で益子の町を歩いてみてください。

 

【土祭(ヒジサイ)2018】
会期:2018年9月15日(土)~9月30日(日)・10月7日(日)
場所:栃木県益子町
公式ウェブサイト|http://hijisai.jp
公式Facebookページ|https://www.facebook.com/mashikohijisai
公式Twitter|https://twitter.com/hijisai
公式Instagram|https://www.instagram.com/hijisai/
お問い合わせ|土祭実行委員会事務局(益子町観光商工課内)
TEL:0285-72-8873 平日8:30-17:15


いつもは何の気なしに通り過ぎてしまうような場所でも作品があることで「何でもない」や「見慣れた」風景にはいつもと違う空気が流れ込み、いつもとは「違う何か」を体験する。今回アート作品を見て回る中で「見ているつもりでも見えていない」とか「なんでもない」中にこそ「何かがある」ということを感じました。
普段何気なく歩いている場所や知っていると思っている場所の中にも新しい発見がある。そんな発見を楽しみながら日々を過ごしていきたいですね。

じっくりゆっくり益子で過ごす旅もおすすめ。ご宿泊はぜひ益子舘里山リゾートホテルへ。

投稿日:2018/09/21 カテゴリー:こんなとこましこ